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約束の時間に店に行くと、メガネをかけた30代後半くらいの男がレジに立っていた。
「あの、3時に面接のお約束をしている山田と申しますが・・・」
「ああ、お待ちしてました。こちらへどうぞ」
店の奥に通される。どうやらこの男が店長らしい。履歴書を渡し、勧められたパイプ椅子に腰掛ける。机の上にはパソコンと、店内の様子を映すモニターがある。どこの店も一緒だな、と思った。
「コンビニは初めてじゃないんだね。希望の時間帯は?」
履歴書に目を通した店長が尋ねる。
「平日のお昼頃から夕方まで、で考えてるんですけど・・・」
「今ちょうど11時から5時までの人が1人辞めちゃってさ、困ってたんだよね。その時間入れるかな?」
「はい。ただ、水曜は用事があるのでちょっと・・・」
「いいよ。うん、じゃあ、水曜日はお休みということで。明日からでも大丈夫?」
「あ、はい」
拍子抜けするくらいに簡単に決まった。前の店を辞めた理由や、そのほかのいろんな事を聞かれたらなんて答えようか考えていたけれど、全く必要なかった。
時給850円で6時間。週に4日。1週間働いても、客を1人取るより安い。これが普通なんだ。そう自分に言い聞かせる。ウリをやってたことがバレたら、今度こそテツヤに嫌われる。それだけが怖かった。
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