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最近のテレビの話、恋愛の話、趣味の話。テツヤはすごく話がうまくて、気がついたら1時間が経っていた。
そろそろホテルかな。そう思って時計をみていると、
「あ、時間?ごめんね。楽しくって久しぶりにはしゃいじゃったよ。行こうか」
テツヤは伝票を持ってレジに向かった。
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最近のテレビの話、恋愛の話、趣味の話。テツヤはすごく話がうまくて、気がついたら1時間が経っていた。
そろそろホテルかな。そう思って時計をみていると、
「あ、時間?ごめんね。楽しくって久しぶりにはしゃいじゃったよ。行こうか」
テツヤは伝票を持ってレジに向かった。
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「あの・・・・、ミカ、ちゃん?」
顔を上げるとそこには、あたしが今まで客にしてきたのとは全く違うタイプの男。
「テツヤ・・・?」
すっごいイケメン。清潔感もあるし、服のセンスもいい。いかにもモテそうなタイプなのに、なんでツーショットなんてやってるんだろう。それがテツヤの第一印象だった。
「びっくりしたー!!ミカちゃんすっげぇかわいいもん。チェックのワンピース見つけたとき、まさかって思った」
そう言ってテツヤは笑った。
「テツヤこそ、ふつーにモテそうじゃん。なんであんなことしてんの?」
「それが全然モテないんだって」
「そうなの?」
「出会いもないしさ、さみしくてついつい電話しちゃうんだよね」
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待ち合わせは駅前のカフェ。あたしは目印のチェックのワンピースを着て、カウンター近くの席に座る。店内を見回しても、それらしい男は見当たらない。あたしはぼんやりと店員の動きを眺めていた。
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「もしもし」
「こんばんは」
「こんばんは。あれ、もしかして前にも話したことないかなぁ?そのかわいい声、聞き覚えがあるんだけど」
「あたしも~。なんとなくそんな気がするんだけど」
適当に話を合わせる。毎日いろんな男と話しているのだ。いちいち声なんて覚えてられるか。
「え~っと・・・確か、確か・・・・・・ミカちゃん、だよね?」
「うん。覚えててくれたんだ」
誰だっけ、コイツ。と思いながら返事をする。
「忘れないよ~。すっごい好みの声なんだもん。ほら、前に電話でヤったじゃん。テツヤだけど、わかる?」
言われてようやくピンときた。ああ、アイツか。あたしの初めてのテレフォンセックスの相手。
「ねえ、会えない?こうやってまた繋がったのも何かの縁だと思うんだよね。お茶でもしようよ。変なことしないから」
「んー・・・いいよ」
お茶だけって言っててもどうせヤるに決まってる。男なんてみんなそうだ。あたしはそれに応えてやる代わりに、金をもらう。世の中ギブ&テイクでうまく回っている。
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金に困ることはもうなかった。ただリタリンの量だけがどんどん増えていった。飲み始めたころは半日くらいもった効き目が、今では2時間もしないで切れてしまう。薬が切れると、とにかくダルい。死にたくなるくらいにダルい。息が出来なくなって、手足がすごく冷たくなる。ほんとにこのまま死んじゃうんじゃないかって思うくらい。ダルいから、また飲む。2週間分の薬は3日でなくなった。平山に頼んでも、量を増やしてはくれなかった。
あたしは気力だけでウリを続けていた。部屋で1人寝ていると、どうしようもない不安に襲われる。そのくらいなら、ハゲでもデブでもいいから誰かと一緒にいたかった。
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「遊んでくれる人探してるんだけど・・・」
そういうとたいていの男は飛びついてきた。3分なんてもうどうでもよかった。直接会ったほうがお金になる。あたしはそれを知ってしまったから。初めての客のことなんて全く覚えていない。気がついたら、ウリをやってた。そんなカンジ。
会ってお茶をするだけの時もあるし、セックスするときもある。
「今、金欠なんだよね」
そう言うと、セックスをしたがる男たちは当たり前のようにお金をくれた。あたしの相場は2万だった。多い日には1日2,3人とセックスをした。リスカの跡が気になったのは最初のうちだけだった。男たちは、おっぱいとマンコがあれば後はどうでもいいようだった。
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閉店後、深夜の駐車場。そんなに人目につかないけれど、すぐそばにコンビニがある。万が一なにかあっても助けを求めることはできるだろう。そう考えて指定した場所だった。駐車場に入ると、黄色いTシャツが目に入った。車を降りて近づく。暗くて顔はよく見えない。
「・・・ミカちゃん?」
「パンツ、渡すだけだからね。触ったりしないでよ。大声出すからね。」
「わかってるよ。パンツは?はいてるの?」
あたしは頷く。
「こっち・・・」
道路から死角になる場所に男を誘う。
「6千円、交換だからね。」
そう言ってあたしはパンツを脱いだ。あたしの体温で蒸れたパンツは、いかにも「セックスの後の使用済みパンツ」といった感じがした。
パンツを受け取った男は、パンツに顔を埋めて必死にニオイをかいでいた。取り引きさえ終わればもう用はない。6千円を数え、チンポをこすり始めた男を一瞥し、「またつながったらよろしくね~」と言ってあたしは車に乗り込んだ。
パンツ1枚で6千円。今までやってたことがバカみたいに思えた。
こういうやりかたのほうがよっぽど稼げる。
帰り道コンビニによって新しいパンツと、マニキュアを全種類買った。久しぶりに自分で稼いだお金。トイレでパンツをはいて、あたしは家に帰った。
家に着いて真っ先にシャワーを浴びた。痛くなるまで体を洗う。自分の部屋に戻ったとたん、体が震え出した。あたし、すごいことしちゃったかも・・・
震える手で、さっき買ったマニキュアを取り出す。ピンクに黄色、赤、水色、ベージュ・・・。カラフルなその色は、あたしのパンツの何倍もの価値があるように思えた。体の震えは止まっていた。赤色を選んで塗ってみる。きれいに飾られた指先は、今日のあたしの勲章だった。
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電話の向こうで精子をぶちまけた後で男が言った。
「ねえ、パンツってどうなってる?」
「えっ?」
「濡れてる?」
あたしは脱ぎ捨ててあったパンツを拾い上げた。たいして濡れてはなかったけど、「すごいグチュグチュしてる」と答えた。
「それさぁ、売ってくれない?」
「は?」
「5千円でどうかな?ミカちゃんの都合のいい場所までとりに行くからさ」
一瞬考えて、答えた。
「いいよ。じゃあ駅前の本屋の駐車場は?」
「OK。入り口のところで立ってるよ。黄色いTシャツ着てくから、声かけてくれる?ミカちゃんの目印も教えてくれるかな?」
「ん~、ロングヘアで、赤いメガネ。それにカモフラ柄のミニと黒のロンT。で、わかる?」
「了解!はいてきて目の前で脱いでくれたら、6千円出すよ」
30分後、ということで電話を切った。6千円。迷いや抵抗は全くなかった。こんな3枚千円で買ったようなボロいパンツが6千円になるなんて!
あたしはマン汁を乾いたパンツにこすりつけた。スプレーで少し水をかけてみる。なかなかいい仕上がりになった。あたしはそのパンツをはいて、こっそりと家を抜け出した。
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